伸び悩み

競技を続けていれば、常にパフォーマンスが向上することはなく停滞する時期や低下する時期もある。言い換えると上手く行く時期と、上手く行かない時期がある。 自分は大学生の時上手くいかない時期があった。自身の体験から気づいたこと、そして今考えていることをまとめる。 大学に入学して直ぐ骨にひびが入り、2年目は捻挫。3年目はそこそこ走れたもののタイムは高校時代とほとんど変わらなかった。大学3年までの間で、出場した主要大会は関東インカレを1度のみでタイムは高校生の時から0.09秒しか速くならなかった。 その3年間は何でこんなに上手くいかないのか悩んだ。先輩に、お前最近お墓参り行ってないだろう!?とか言われて、そういう目に見えない何かが影響しているのかと本気で考えた。 それから時間が経って振り返ると、自分の取り組みが良くなかったということに気づく。自身の体験からここがよくなかったという所をいくつか書いていく。 1.自分のペースが作れていないこと・・・練習の内容、私生活が自分に合っていない。何か周りに合わせ、自分の思いと違う行動を取っていて、足が地についていないことがある。強い意志を持って、自分のペースを保ちやるべきことをしっかりやる。それは、休みの日の過ごし方も同じ。楽しそうな方ばかりに流れていてはいけない。自分を持つということが大学生には必要になると思う。

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2.身体づくりが出来ていないこと・・・伸びない時の要因の一つとして、身体つきが変わっていないことが多い。技術や走りの感覚が変わるだけではタイムはなかなか伸びない。自分の肉体が変わっているかどうかしっかり見つめなおす。大学3年の冬から4年までウエイトトレーニングをしたら0.3秒も速くなった。技術や感覚ばかりに囚われていてはいけない。 3.自分の考えに固執していること・・・他人の意見、アドバイスに聞く耳を持っているかどうか。自分の感覚より、他人が見て気付いたことの方が的をついていることは多い。謙虚な姿勢で一度しっかり聞く。その後、噛み砕いてどうにかすれば良い。う~ん、と思っていても素直に受け入れる。その姿勢を常に持ち続けることが大切。大学4年の時、新しいコーチに対して始めのうちは受け入れない姿勢があった。しかし、もう後がないと思い素直に聞き入れてから走りが変わった。 一生懸命頑張っていても、なんだか上手く行かない状態が続くことがある。陸上競技関連の雑誌をずっと読んで来たけれど、トップアスリートでも大学時代など上手く行っていない期間を経験している人は多いみたいだ。今、自分は走っているけれど上手くいっていない。けれど、これまでの体験を通してこう思う。上手く行かない期間があることは決して悪いことではない。自分は上手くいかない時の方が、考える時間が増え物の見方や、気づき方も変わって来る。 伸びない時期が続くと、自信を失っていく。タイムや気持ちが立ち止まるまでは良いが、後退するのはまずい。悩みながらも走っていたら突然大きく変わる何かが降って来ることがある。自分も1度あった。自信がついたり失ったり可能性が見えたり、見えなくなったりの繰り返しの中で速くなるのが普通だと思う。結局は諦めないことが一番大切だというところに落ち着く。

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この記事を書いた人

名前:深川 貴司/ふかがわ たかし
年齢:35歳
専門:110mh
ベスト記録:14.06
出身大学:順天堂大学
経歴:都立学校教員(6年)、現在はプログラマー(web系)へ転職💻
福岡在住

主な成績:全国高校総体(インターハイ)3位。関東インカレ3位。全日本インカレ6位。日本選手権出場。

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