研究動画

サリー・ピアソン(Sally Pearson)

2011年世界陸上女子100メートルハードルを12秒28(世界歴代4位)で優勝

100m:11秒14(+1.7m/s)

この選手の動きは、女子選手はもちろん男子選手も非常に参考になる動きだと思います。

世界で活躍する女子のトップハードラーは、どちらかというとハードリング技術より高いスプリント能力でレースを制するという印象を受けますが、ピアソン選手は高いスプリント能力はもちろん、非常に高いハードリング技術を持ち合わせている選手だと思います。

私は、この選手の腕の動かし方に衝撃を受けました。多くの選手は、ハードルを踏み切ろうとする直前、前方に出す腕の肩が上方向に引き上がったり、脇が開いたりとスプリントの時の腕振りから逸脱した動きをしてしまいます。

しかし、ピアソン選手はスプリントの腕振りとハードリングの時の腕振りがほとんど変わりません。ハードルを前にしても何の淀みもなく腕が振られています。

動画3レーンがピアソン選手

 

ぱっと見た感じハードリングをしている様に見えず、スタートからフィニッシュまでただ走り抜けている様に見えます。ハードルがある中、スプリントの形を出来るだけ変えずに走り抜けることが最も効率の良い動きなはずなのでこの腕の使い方はまさに理想です。

腕の使い方や意識を間違えると、力が上方向に逃げていたり、ブレーキ動作につながっていることがあります。一度、踏切時の自分の腕の動きを見て、スプリント時の腕振りから大きく変わっていればスプリント時の腕振りを意識しながら腕を出してみるといいかもしれません。

私の経験から、腕の動きが変われば全体の動きも改善されていくので意識しやすい腕に焦点を当てて練習してみてはどうでしょうか。

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この記事を書いた人

名前:深川 貴司/ふかがわ たかし
年齢:35歳
専門:110mh
ベスト記録:14.06
出身大学:順天堂大学
経歴:都立学校教員(6年)、現在はプログラマー(web系)へ転職💻
福岡在住

主な成績:全国高校総体(インターハイ)3位。関東インカレ3位。全日本インカレ6位。日本選手権出場。

コメント

コメント一覧 (3件)

    • コメントありがとうございます。男子だと劉翔選手とかが参考になりますよね。身長が180cm後半以下の選手にはなかなか出来る腕振りではないですよね。僕も、肩を引き上げる動きが入ってくるので出来ていません。私は出来るだけ、力を上に逃がさない様に意識して腕を出しています。

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