おれは出来るという自信。

おれは出来ると、信じることをできることが行動の意欲になる。
しかし、おれは出来ると思えること、それは誰もが簡単に直ぐに抱くことができるわけではない。おそらく、自信とは初めから手にしてる物ではなく、ない状態から手に入れる努力をした者が手に入れることができるものだと思う。

おれは、それに向かって努力を継続できるはずだと思い、行動に移し続けられる行動意欲を効力期待と呼ぶらしい。よーし、頑張るぞ!みたいな感情だと思う。

では、どうすれば効力期待(よーし、頑張るぞ!)を抱くことができるか、そのきっかけ(源泉)を心理学者のバンデューラは4つ提示している。
1つ目は、達成体験、成功体験。例えば、大学受験を成功させていて、自身が一度、勉強を習慣化し努力を継続できたという体験は、その後の仕事で難しいミッションに挑んだ時も、できる!と思えるはずだ。
2つ目は、代理体験。自分以外の人の成功体験を目の前で見ることで、自分もできるはずだと思うこと。例えば、スポーツの強豪校に入り、まわりが努力し結果を出す姿を見ることで、自分も努力すれば成功できると思えることではないか。
3つ目は、言語的説得。コーチやメンターなどの君ならできると言われることだ。自身も、中学時代、陸上部の顧問からお前は絶対に速くなると言われてものすごく自信になったことを覚えている。
4つ目は、生理的喚起。いわゆる気分の高揚。情熱大陸見たりして、やる気になる感じか・・・?

こういうことが、人にやる気を抱かせる。それとは反対に、人のやる気をなくさせる(どうせ、おれには無理だぁ感を抱かせる)方法もある。それを学習性無力感という。

頑張ってもできない、努力してもできないことを何度も繰り返し経験させると、人は自分は努力しても環境を変えることができないと感じとり、その後、別のことに対しても意欲的にならず、頑張れなくなってしまう現象だ。
例えば、まだ筋力が高まっていない状態でハードルジャンプをさせ、ハードルを越えられない経験を繰り返し経験し、さらにコーチから叱責されたりすると、私って本当にダメだぁ、センスないかもと競技へのやる気を失ってしまう。

この場合、コーチや指導者は無力感を抱かせないようハードル間の距離を狭めたり高さを低くしたりする工夫が必要だ。それに加えて筋力強化。指導者として一番やってはいけないこと、それは発達段階に合っていないトレーニングをさせ、できない経験を味合わせ無力感を抱かせることだ。

実力以上に自信を抱かせることがよいかどうかはわからない。けれど、子供がまだ成功体験を多く積む前に学習性無力感を繰り返し抱いてしまうとその後の人生にも悪い影響を与えるかもしれない。