一つ一つに意味づけを行い理解する

自身は、最近、栄養について意識して行動することが増えた。本当に小さなことだが、例としてあげてみる。
たとえば、豚肉には糖質をエネルギーへと変化する際に必要とするビタミンB1が多く含まれていること。アスリートならば、一日の必要タンパク質量が体重1㎏あたり2gと言われていること。
野菜であれば、できる限り豊富に栄養素を含んでいるものを食べること。もやしや、レタス、きゅうりよりは、ブロッコリー、ホウレンソウ、小松菜など。
それを行うことは、どういう意味があるのか、どういう効果が期待できるのかなどを自身が理解することで、自ら進んで行動することができるようになる。
それは、行動の意味づけを行うことの重要性だ。
そして、それは競技者として非常に大切なことだ。たとえば、なぜウォームアップでジョグをして身体を温める必要があるのか、どうして運動の前にストレッチを行う必要があるのかなどの意味を理解することで、それに向けてより濃厚な時間を過ごすことができる。

栄養について、調べ知識を少しずつ得はじめてから自身の行動が変わった。そのときに、考えたこと。ありきたりだが、
何かを学び、知識を得れば意識が変わる。(野菜とらないといけないなと意識する)
意識が変われば行動が変わる。(もやしより、ブロッコリーの方が栄養素が多くプラスだからブロッコリーにしようと行動する)
行動が変われば結果が変わる。(食事の改善によって、トレーニングがより効果的になった)
結果が変われば人生が変わる。(トレーニング効果が出たので、全国大会に出場、上位入賞を果たした)

それを行うことで、どういう効果が期待できるのかを意味づけたことで、行動し成果を出すことができる。ただ、なんとなく、やれと言われたからやるというのが自分に合わないのならば、それについて自分なりの意味づけを行うことが必要だ。

スポーツの競技能力向上のために必要なこと

陸上競技に限らず、スポーツの競技能力向上に必要な要素を大きく三つあげる。
結構、当たり前のことだが、思った以上にそのことに気がつけていないと思うので、書いておく。

競技能力を向上させるための3要素は
⓵それぞれの競技の練習。
⓶身体を鍛えるトレーニング。(ウエイトトレーニング、バランス、使いたい部位を使うことができる補強運動など)
⓷正しい食事。栄養補給。

この3要素をおさえることができないと、練習やトレーニングの成果は効果的にあらわれない。

この3つの鎖が相互につなぎ合わさると競技能力は高まる。

今、思うと特に高校生までは、陸上競技の練習(走りの練習、ハードル練習など)は一生懸命やっていたが、ウエイトトレーニングによる絶対筋力の向上や使いたい部位が使えるようになるための補強運動、身体を大きくするため、回復させるための栄養摂取については何も考えていなかった。そして、それについて何の知識もなかった。

もし、高校生の時に身体づくりの重要性に気づき、ウエイトトレーニングや補強運動を丁寧にやり、タンパク質など身体づくりに必要な栄養素を正しく摂取していればもっと強いからだを手に入れ、競技能力は高まっていたと思う。

特に、陸上競技はサッカーや野球などの球技系と比べて、勝ち負けに戦術や技術などの要素が入り込む隙間がない。競技の中で競っている部分の要素のほとんどが筋力などのエネルギー要素だ。だから、いかにフィジカルを鍛えるかそこに労力を割かなければ強くはならない。逆をいえば、そこに注力していれば強くなれる。

強くなるためには、なにが必要か冷静に見極めながらトレーニングに励んでいってほしい。

ハードリング、ハードル走の考え方

ハードル走の練習をするにあたって、まず大切なことはハードル走に対する基本的な考えをもち、理解することだと思う。
正しい方向性をもち、それに向けて努力を積み重ねることが必要だ。

私が考えている、ハードリングとはについてを書くことにする。
男子で110mh、女子であれば100mh。この距離でハードルがない場合に、いかに速くゴールにたどり着くことを考えたとき、どのように走ればよいかと考えると、答えは、普通にスプリントの形で全力疾走することで間違いないと思う。だれも、わざわざ、ハードリングの形で走ったりはしないはずだ。
しかし、レースではハードルが置いてある。だからハードリングをする。最も、速くゴールに近づくための動きは単純なスプリント動作なのである。ということは、どのようなハードリングをすべきか、それはできるかぎりスプリントに近い形のハードリングをすることだ。
私は、このことだけは絶対に忘れてはいけない基本的なことだと考えている。

その考えをもったうえで、まず、ハードリングの中でどこにポイントを置くかというと、ハードルへの踏切局面とその着地局面の二つだと私は考えている。
この両方の局面で求められることが、できる限り減速しない踏切とできる限り減速しない着地である。
そのことを教えてくれるのが、この動画だ。

特に、ハードルを始めたころの段階では、着地局面を意識すべきだと考える。
減速のない、着地とは簡単に言えば下りたらすぐに走り出せる形を作ることだ。写真でいうと、こんな感じだ。

特に、左端のトランメルは最高だと思う。
なぜ着地局面が大切かというと、ハードル間の疾走局面にとても影響を与えるからだ。
ハードルを始めたころ、このことばかり意識して練習していた。先ずは、このことを意識して練習してみてほしい。

直接指導をさせていただきました

このブログを書き始めて、約7年。東京という大きな街で、本日2回目の直接指導の依頼をいただきそれが実現した。
0.1秒でも、速く走りたい人のために、役に立つことは自身にとって一番のやりがいあることだと改めて感じた。

中学校の部活動環境は、やはり難しい。先ず、学校教育にそれが依存しているので、優秀で専門性の高い指導者に陸上競技を指導してもらえることはほぼ運だ。というか、運しかない。顧問の優秀さやマネジメント能力で大きく左右されてしまう可能性が高い。

そのことを踏まえた上で、しかしだからといってそれを言い訳にいている暇はない。自ら、練習内容を考え、課題を見つけ、インターネットで確かな情報を探り、収集しそれを役立てる。もし、それができたなら、きっとどんな環境に置かれたとしても強く成長していけるはずだ。
今日、中学生を指導させてもらって、このブログが少しでも役に立てているとしたならば、本当にこれまで書いてきたかいがあったと感じた。

これからも、少しでも速く走りたいと思う人のための役にたち、そして現在の若きアスリートたちのスポーツ環境が少しでもいい方向に変わっていける仕組みやサービスなどをつくっていきたいと思った。